症例紹介
Blog インプラントオーバーデンチャー(インプラントを利用した入れ歯入れ歯)
Contents
〜入れ歯が合わない…それでも“しっかり噛める”をあきらめない〜
インプラントオーバーデンチャーとは?
「しっかり噛めるようにするには、すべての歯をインプラントにしないといけない」
そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
実際には、数本のインプラントを埋め込むだけで、入れ歯をしっかりと固定し、安定した噛み心地を得ることができる治療法があります。
それが「インプラントオーバーデンチャー」です。
従来の入れ歯のようにずれたり外れたりすることが少なく、見た目も自然で、食事や会話が快適になります。
すべての歯をインプラントにする場合と比べて、費用や体への負担を抑えられる点も大きなメリットです。
近年では、高齢の方や骨量が限られている方にも選ばれることが増えており、“入れ歯の不自由さ”を解消する新しい選択肢として注目されています。
治療前
77歳・男性/小野市より通院
依頼内容:上あごの入れ歯が合わず、インプラントによる安定した義歯を希望。
かかりつけの歯科医院で義歯治療を受けておられましたが、
•「残っている歯がグラグラして入れ歯がすぐ外れる」
•「しっかり噛めない」
•「人と話すときも入れ歯が気になってつらい」
といったお悩みが続き、治療の限界を感じておられました。
そこで、インプラント治療を提案され、当院をご紹介いただきました。
当院で検査・診断を行い、**インプラントを使って入れ歯を安定させる“インプラントオーバーデンチャー”**という治療をご提案しました。
治療の流れ
① 初期治療・治療用義歯の製作
まず、CT撮影と口腔内スキャンを行い、現状の骨量や噛み合わせを精密に診査。
治療計画に合わせた“治療用義歯”を作成しました。
この治療用義歯により、
・噛み合わせ
・見た目(審美)
・発音
などを細かく調整しながら、最終義歯のイメージを共有します。
また、上顎に残っていたグラグラの歯は、義歯の安定を妨げる要因となるため、段階的に抜歯を行いました。
② インプラント埋入手術
治癒期間を設けた後、上顎にインプラントを4本埋入。
事前にCT画像と口腔内スキャンデータをもとに3Dシミュレーションを行い、安全な埋入位置を設計しました。
手術時には、そのデータから作成した「サージカルガイド」を使用し、精度と安全性を高めたインプラント手術を行っています。
③ 金属床の最終義歯を製作
インプラントと骨がしっかり結合したことを確認し、治療用義歯の情報を活かして精度の高い金属床義歯を製作。
デジタルスキャン+コピー義歯技術を活用することで、見た目も使用感も自然でフィット感の高い義歯に仕上がりました。
アタッチメントでインプラントと義歯をしっかりと連結することで、ずれず、外れにくい構造になっています。
治療後の変化
患者様からは、
「ずれない、外れない、しっかり噛める」
「今までの入れ歯とは全く違う。自分の歯のように感じる」
「大好物のカシューナッツが食べられるようになったのが一番嬉しい」
と大変ご満足いただきました。
インプラントオーバーデンチャーは、入れ歯が合わずに悩んでいる方や、噛む力に不安がある方にとって、非常に有効な治療法です。
「もう年だから」「骨が少ないから」とあきらめず、まずは一度ご相談ください。
※本症例は、患者様のご同意を得て掲載しています。
リスク・注意点
•手術後に腫れ・出血・痛みを伴う場合があります。
•清掃が不十分な場合、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)のリスクがあります。
•インプラントと義歯の安定性を保つために、定期的なメンテナンスが必要です。
治療費用
約¥1710,000(税抜)(義歯用インプラント費用¥250,000/4本、インプラントオーバーデンチャー¥450,000、ガイドサージェリー¥60,000、インプラントアタッチメント¥50,000/4本)
\その入れ歯、あきらめないで/
▷▷▷ @george.dental
詳しくはホームページをご覧ください
監修者情報
玉岡丈二 ジョージ歯科口腔外科 院長
歯科医師。医学博士。日本口腔インプラント学会専門医。日本口腔外科学会認定医。
「医学と歯学を繋ぐ」と「インプラント」を専門とし、兵庫医科大学にて医学博士号を取得。兵庫医科大学歯科口腔外科学講座助教を経て、専門医として口腔領域の多岐にわたる手術を担当。2023年ジョージ歯科口腔外科を開院し、「まっすぐに」向き合う医療を志す。
著書・論文に『「人生100年時代」 のインプラント治療の考えかた』『口腔インプラント医が知っておくべき骨吸収抑制薬の知識(日口腔インプラント誌2019)』等。