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歯槽堤のボリュームを回復し、自然な前歯形態を再建

― 結合組織移植(CTG)を併用したセラミックブリッジ症例 ―

前歯部の欠損治療では、歯の形態だけでなく、歯槽堤(歯ぐきと骨の立体的な形)をどう回復させるかが、最終的な審美性と長期安定性を大きく左右します。

今回の症例は、

前歯部の抜歯後に歯槽堤が吸収し、そのままでは不自然な歯の長さになる可能性がありました。

初診時の状態と診断

• 前歯部欠損部の歯槽堤が陥凹

• 唇側歯肉のボリューム不足

単純なブリッジ装着では・歯冠長の過度な延長・審美的不調和 が予測される状態.

このため、補綴処置に先立ち歯槽堤形態の改善が必要と判断しました。

治療の要点①

結合組織移植(CTG)によるリッジオーグメンテーション

本症例では、自家結合組織を用いた歯槽堤増大術(Ridge Augmentation by CTG)を実施しました。

この方法の目的は、

• 歯槽堤の水平的・垂直的ボリュームの回復

• 唇側歯肉の厚みを確保

• 補綴物と歯肉の自然な移行形態の獲得

単に歯を「被せる」のではなく、歯が生えているように見える環境を先に整えることを重視しています。

治療の要点②

セラミックブリッジによる最終補綴

歯肉の治癒・安定を確認後、

セラミックブリッジを装着しました。

設計時のポイントは、

• 歯肉ラインとの調和

• 隣在歯との連続性

• 清掃性と長期安定性の確保

歯槽堤のボリュームを事前に回復しているため、

• 不要に歯を大きく見せる必要がない

• 審美的にも機能的にも無理のない補綴設計

が可能となっています。

この症例で重要だった考え方

• 前歯部欠損では「補綴前の歯周・歯槽堤マネジメント」が結果を左右する

• 外科処置と補綴処置を分けて考えず、一連の治療として計画すること

• 短期的な見た目だけでなく、長期的に安定する形態の獲得

費用について

セラミックブリッジ(1リテーナー)

 220,000円(税抜)

• 結合組織移植術

80,000円(税抜)

※症例や設計により費用は異なります。

詳細は診察時にご説明しています。

リスク・注意点

• 外科処置後、一時的な腫脹・疼痛を伴う場合があります

• 歯肉の治癒反応には個人差があります

• 長期安定のためには、術後のセルフケアと定期管理が不可欠です

 

まとめ

前歯治療は「歯」だけでなく「歯ぐき」から考える

前歯の審美治療においては、

歯と歯ぐきの関係性をどう再構築するかが最も重要です。

見た目の自然さと機能性を両立した治療をご希望の方は、

お気軽にご相談ください。

玉岡丈二 ジョージ歯科口腔外科 院長

歯科医師。医学博士。日本口腔インプラント学会専門医。日本口腔外科学会認定医。

「医学と歯学を繋ぐ」と「インプラント」を専門とし、兵庫医科大学にて医学博士号を取得。兵庫医科大学歯科口腔外科学講座助教を経て、専門医として口腔領域の多岐にわたる手術を担当。2023年ジョージ歯科口腔外科を開院し、「まっすぐに」向き合う医療を志す。

著書・論文に『「人生100年時代」 のインプラント治療の考えかた』『口腔インプラント医が知っておくべき骨吸収抑制薬の知識(日口腔インプラント誌2019)』等。