ブログ・症例紹介
Blog 前歯インプラント症例⑴(骨がないとき)
歯の根っこが折れて抜歯となり大きく骨がなくなってしまった患者様、インプラント治療を希望されご紹介を頂き治療を担当させて頂きました。
前歯を失うと患者様の生活の質を著しく低下させてしまいます。
治療前
50歳代男性
依頼内容:かかりつけの歯科医院で前歯を抜歯したが、炎症によって骨がないのでインプラントは対応困難と言われた。可能であればインプラントをしたい。
抜歯した部分は大きく陥没しています。
歯茎の下にある骨が大幅になくなっていることが予測されます。
骨がないとインプラントを入れることができません。
今回は、充分な術前の診査・診断を行った結果、「骨」を作る骨造成治療を適応すればインプラント治療は対応可能と判断しました。
ではどのように対応したかみていきましょう。
治療中
歯茎を切開し骨を露出したところ、予想通り抜歯をした所の骨が大きく凹んでいました。
最終的な被せ物の位置関係を考えてインプラントを入れた状態ですが、骨が薄くインプラントが部分的に露出しています。
ここから足りない骨を人工骨で補っていきます。
人工骨を丁寧に補い、メンブレンという人工の膜で保護していきます。
今回は骨の凹みが非常に大きかったため、しっかりと骨を作ることのできる溶けない(非吸収性)チタン性の膜を使用した術式を行いました。
治療後
インプラント埋入手術+骨造成手術を行なった後、約4ヶ月間ほど待機し、インプラント2次手術+歯ぐきの形成手術を行い、オールセラミッククラウンで治療しました
※患者様にご説明し、症例提示の同意をいただいた上で掲載しております。
リスク
手術後,痛みや違和感・出血・腫れなどが出る可能性があります.
インプラント治療は継続的なメインテナンスが不十分な場合,インプラントの歯周病(インプラント周囲炎)になるリスクが上がります.担当医からの注意事項説明を充分に理解して頂くようお願いします.
治療期間
約5ヶ月
治療費用
約¥1,130,000(税別)
費用内訳
●前歯インプラント費用(土台から被せ物まで含む):¥450,000 /2本(税別)
●GBR法(大):¥200,000 /1ブロック(税別)
●歯肉弁移動術:¥30,000 /1ブロック(税別)
監修者情報
玉岡丈二 ジョージ歯科口腔外科 院長
歯科医師。医学博士。日本口腔インプラント学会専門医。日本口腔外科学会認定医。
「医学と歯学を繋ぐ」と「インプラント」を専門とし、兵庫医科大学にて医学博士号を取得。兵庫医科大学歯科口腔外科学講座助教を経て、専門医として口腔領域の多岐にわたる手術を担当。2023年ジョージ歯科口腔外科を開院し、「まっすぐに」向き合う医療を志す。
著書・論文に『「人生100年時代」 のインプラント治療の考えかた』『口腔インプラント医が知っておくべき骨吸収抑制薬の知識(日口腔インプラント誌2019)』等。